護身術とは
2023.09.10
目次
日常の危険性
自分の家は安全な場所だと信じて疑わずに生活している人が多いと思いますが、犯罪に突然あってしまう可能性はいつでも誰にでもあります。いたずらを始め、自宅への不法侵入や窃盗、最悪の場合、犯人と自宅内で遭遇するようなことがあれば、その後の生活に深刻な影響を与える可能性があります。
警察庁の統計によれば、令和4年には36,588件もの侵入窃盗が報告されています。平均すれば1日100件以上発生していということですから、まだまだ多くの家庭が十分な防犯対策を講じていないと言えるでしょう。
出典:https://www.npa.go.jp/safetylife/seianki26/theme_a/index.html
自宅不在時や夜間において、家屋への侵入口がきちんと施錠できること、それが忘れずに施錠されていることはすべての前提です。
そのうえで防犯カメラやアラームシステムの設置は、家庭の安全を確保する次なるステップです。これらのシステムは、侵入者を威嚇し、緊急時には速やかな対応を可能にします。
ドアと窓は、犯人がまっさきに選択する侵入経路です。高品質な鍵の設置や、窓にセキュリティフィルムを貼るなどの対策は、防犯上有効です。
外部照明、特に人の動きに反応して点灯するセンサーライトは侵入者にとって威嚇的であり、侵入抑止に対して一定の効果が考えられます。また、低木や草を剪定して、家の周りを見通しやすくすることも重要です。
家族全員が防犯について意識を持つことがすべての原点です。皆でしっかり防犯意識を共有し、必要な対策を実行できないと、自宅へのセキュリティホールを残してしまうことになります。日々のセキュリティ運用手順を作って共有する、更には緊急時の避難計画を作って定期的に確認することも大切です。
防犯カメラやアラームのバッテリー、ドアや窓のロック状態など、定期的に全てのセキュリティ設備を確認しましょう。不具合を放置したことでいざという時にこれらが機能しなければ、せっかくコストをかけて設置しても意味がありません。
近隣住民との良好な関係は、地域全体の安全に貢献します。近隣の方とは日々の挨拶で声をかけあう間柄を構築していること、地域の防犯活動に参加すること、近くの警察署や交番の方々と顔なじみになっておき、いざという時に相談できる関係性を構築しておくことは、より安全な環境作りにつながります。
防犯ブザー、フラッシュライト、催涙スプレー、スタンガン、特殊警棒などの防犯グッズは、侵入者と対峙した際の緊急の自衛手段として非常に有用です。
これらのグッズを持っていると、侵入者に対する初動で威嚇効果をもたらし、相手が犯行を止める、または自分が逃げる時間を作り出す可能性が高まります。
護身術は、防犯グッズが手元にない、またはもはや役に立たない状況での最後の砦です。このような緊急状況においても冷静に行動する能力が、護身術の訓練により高まります。
護身術のトレーニングを通して、緊急状況でも冷静に状況を判断し、適切な行動を取る心理的耐性が養われます。これは日常生活においても非常に有用なスキルであり、精神的な安定にも寄与することはもちろん、近ごろですとビジネススキル向上を目的として護身術を身につける方もいます。
自宅の防犯を目的とした場合、自宅を使っての護身術の実践トレーニングは大変重要です。突然の侵入者がいた場合を想定してシミュレーションを行います。家具や日常品を活用した護身方法を練習することや、防犯グッズの用意がある場合はそれを取り出し使える訓練をすることで、万が一の危険に対処する能力が高まります。
護身術は、逃げることが不可能な状況である場合の最後の手段です。未然に逃げれる選択肢がある場合や、ある程度犯人の要求を飲むことで犯人が立ち去るようであればそれを優先するべきですが、逃げられない最悪の状況では護身の技術が生存確率を高めます。そのため、護身術は家庭の安全対策の最終手段として不可欠です。
そしていうまでもなく、実行力を持つレベルに到達するためには、正しい方法での技術習得と定期的なトレーニング、更には心身の強化が必要です。